福岡県福津市の耳鼻科 耳鼻咽喉科工藤こうじクリニック

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【診療科目】耳鼻咽喉科・アレルギー科

工藤院長イメージ

中耳炎

中耳炎

中耳炎とは鼓膜の奥にある中耳の炎症で、鼻水の中の細菌やウイルスが耳管という鼻と耳をつなぐ管を通り、侵入することによって起こる病気です。中耳に細菌やウイルスが侵入し鼓膜や鼓室に炎症が起こる病気です。中耳炎は大きく急性中耳炎、滲出性中耳炎、慢性中耳炎に分けられ、最も多い中耳炎は急性中耳炎です。

急性中耳炎

急性中耳炎は5歳くらいまでに80%ほどのお子さんがかかる病気ですが、大人もかかることがあります。風邪をひいたときに鼻やのどにある菌が耳管を通り、中耳に侵入し炎症を起こします。その結果、中耳に膿がたまったり、鼓膜が真っ赤に腫れたりします。

急性中耳炎の症状

・耳の痛み

・発熱

・耳だれ

・耳が詰まった感じ

※乳幼児は痛みや違和感を上手に伝えられないため、機嫌が悪くぐずったり、しきりに手で耳をさわったりします。

急性中耳炎の治療

風邪(かぜ)などで副鼻腔や鼻咽腔に炎症があれば、お鼻の吸引やネブライザーなどの治療を行います。
お薬は細菌を殺したり、その増殖を抑えるために抗生物質を服用します。熱や痛みがある場合には解熱消炎鎮痛剤も処方します。また、点耳薬を使用する場合もあります。点耳薬は抗生物質が主成分ですが、炎症を抑える目的でステロイド(副腎皮質ホルモン)剤を使用する場合もあります。これらは症状に応じて、単独で用いたり、併用する場合があります。

中耳炎がひどく耳漏がでていれば耳の清拭を行い、鼓膜が膿でパンパンに腫れている場合には、鼓膜に穴を開けて膿をだす「鼓膜切開」という処置を行うこともあります。鼓膜切開を行っても聴力に影響は無く、切開した穴も数日~数週間で自然にふさがります。

*切開と聞くと痛いイメージを思われるかもしれませんが、局所麻酔を行いますので、ほとんど痛みはありません。

滲出性中耳炎

滲出性中耳炎は急性中耳炎が治りきらなかったり、鼻の奥の扁桃腺の一種であるアデノイドが大きかったり、鼻をすする癖があったり、長期間鼻水が続いているときに起こります。比較的小児と高齢者に多い中耳炎です。

滲出性中耳炎の症状

滲出性中耳炎は急性中耳炎と異なり、炎症が弱いため耳が痛い、発熱や耳だれといった症状がありません。そのため気づかないうちに滲出性中耳炎になっている場合があります。

小児の場合
大人の場合

滲出性中耳炎の治療

滲出性中耳炎は完治するまでに早くても2週間以上かかります。場合によっては2~3カ月かかることもあります。根気よく通院していただき、耳管から空気を通す治療を行い、鼓膜の奥に溜まった滲出液の排出をします。治りが悪く、長期間かかる場合は鼓膜切開やチューブ挿入術を行うこともあります。お薬は抗菌薬や去痰剤、抗アレルギー薬といった内服薬を処方します。

慢性中耳炎

急性中耳炎を繰り返したり、中耳炎が長期化した状態を慢性中耳炎と言います。
慢性中耳炎には大きく2つの種類に分けられます。

一つは、慢性単純性中耳炎で、鼓膜の中央部に穿孔(穴が開いた状態)があり、中耳腔の粘膜に炎症を起こします。もう一つは、真珠腫性中耳炎で、鼓膜の上方や辺縁に穿孔があり、中耳腔のまわりの骨を破壊しながら病気が進行します。そのため大きな合併症を起こす危険性があります。

慢性中耳炎の症状

大きな特徴として急性中耳炎とは違い、耳の痛みはありません。鼓膜の穿孔(穴が開いている)のため、聞こえが悪くなるのが主な症状です。また鼓膜に穴が開いているため、穴を通って細菌が侵入し、中耳に炎症を引き起こします。その炎症が原因で耳だれが発生します。

慢性中耳炎の治療

耳だれに対しては鼓室洗浄やお薬を行います。しかし処置やお薬で症状が改善せず、耳だれを繰り返す場合、耳だれが止まった場合でも難聴が続くことがあれば手術を行うことが必要になります。その場合は提携の病院を紹介致します。